ただ、君を愛してる
- 作者: 市川拓司
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2003/06/01
- メディア: 単行本
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原作を読んだ時から映画化が楽しみだった作品。
公開初日のこの日、朝一番で観てきた。
ある人の言葉を借りれば、
小説はテキストのない翻訳だという。
失われた言葉を再生する試みが、小説なのだという。
だとすれば、読むという行為は再生された言葉を
頭の中で映像化する事になるのだろうか?
だから、小説を映画化(映像化)した場合、
読んだ人各々が脳内で映像化したものと
演出家である映画監督が自身の思いを映像化したもの
とのギャップに戸惑う事となってしまうのだろう。
でも、この作品ではそんな心配は無用だ。
原作の雰囲気を損ねる事なく、というよりも、
それ以上の映像が再現されていく。
「森」のシーンでは、柔らかな心地が感じ取れ、
森の匂いまで、漂ってきそうだった。
そして、特筆すべきは、
「映画の中で、静流として生きられて本当によかった。」
と言い切った宮崎あおい。
原作者の市川拓司に、
「考えていたまんまの静流で驚いた」
と言わしめたのも納得できる。
この映画、プロローグで既にウルウルしてしまい、
後半は、ただ、ただ、涙が流れて止まらなかった。
しかも、ただ、悲しいだけではなく、
最後にはポジティブな気分になれる。
- 出版社/メーカー: レントラックジャパン
- 発売日: 2006/10/20
- メディア: DVD
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